her/世界でひとつの彼女

人工知能がテーマとあって久しぶりに映画館へ。

 

ユーザの嗜好にカスタマイズされたOS(バーチャルアシスタント)にリアルに恋してしまう、というストーリー。ちょっと昔であればおとぎ話になってしまいそうですが、最近の世相や事件を見ているとあり得なくもないかなと...

 

ただ、サマンサ(OS)とセオドア(主人公)のコミュニケーションにリアリティがある一方で、技術的にはまだまだ先の話だなぁと実感しました。

 

現実は、Googleがディープラーニングの技術とYoutubeの膨大な画像を使ってようやく「猫を認識できる」レベルですし、MSはCortanaで「犬の種類を当てられる」というレベルですからね...

猫を認識できるGoogleの巨大頭脳 « WIRED.jp

MS、新しい人工知能技術を開発 機械があらゆるものを視覚的に認識 (2/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

 

これはこれですごい進歩だと思いますが、映画で描かれているような、人の表情から意図を解釈するような世界はここからはまだ想像つきません。

 

音声認識が実用レベルという意味では最もリアリティがありますが、集音をどうするのかは曖昧でしたね。イヤホンを付けて話していますが、音はどこから取って、ノイズをどう処理するのか..

 

 

ところで、サマンサとは、話しかけるとすぐにコミュニケーションが取れるので、急速に親密になるのですが、一方で、恋愛の展開が早く、二人の関係があっという間に終わりを迎えた印象がありました。

現代でも、LINEのようなツールを使って、常時コミュニケーションを取っているカップルが多いですが、あまりにコミュニケーション過多になると、恋愛のサイクルが短くなるように感じます。

たくさん恋愛できるのはいいですが、なんだか味気ないですね。結婚しない人が増えているのは、こんなところにも一因があるのかもしれません。